第105回 日本美容外科学会

「信頼される美容医療を目指して」
(第105回 日本美容外科学会開催にあたって)

森上 和樹 会長

第105回 日本美容外科学会
会長 森上 和樹

このたび、第105回 日本美容外科学会(JSAS)の会長を務めさせて頂くことになり、ご挨拶を申し上げます。

第105回 日本美容外科学会は、2017年5月16日、17日に第104回と同じ会場(ANAインターコンチネンタルホテル東京)で開催予定となっています。

さて、昨今の美容医療を取り巻く環境は、大きく変わりつつあります。まず、新専門医制度に伴う美容外科専門医のあり方については、新専門医制度そのものが問題視される中、流動的な状況となっています。制度がどうであれ、美容外科医としての技術を向上させ、知識を増やすことは、対外的にも専門医と認められるために不可欠な条件と考えられます。また、厚生労働省や消費者庁からの規制が強くなり、ホームページやインフォームドコンセントについて、より慎重な対応が求められています。このような規制の動きは、美容医療に対しての不信感の表れと理解できます。美容医療に携わる者として、より信頼される美容医療を構築し発展させていくことが重要であると思います。そのためには、誠実な患者対応が基本である事は言うまでもありませんが、学会等にも参加し、安全対策や新しい技術等を習得し、より安全に求められる結果を出すことが大切です。

日本美容外科学会(JSAS)は、研究会の時代から、広く美容医療をとらえて、幅広い領域の医師が参加してきました。さらに現在は、美容外科、美容皮膚科、形成外科、美容系の内科など、ボーダーレス化が進んでいます。例えば、美容医療機器は、皮膚科領域だけにとどまらず、毎年のように進歩があり、美容外科医も知識として持たなければならない必須の分野となっています。また、外科分野でも、素材の改良などで、より良い結果がもたらされている一方で、合併症も散見され、経験を共有する必要性を感じます。第105回の学会においても、国内を中心として活躍されているドクターの手術手技や様々な工夫につきまして講演、発表して頂く予定です。

繰り返しになりますが、学会にて手術手技や知識を吸収し、技術や経験を聞くことが、実際の診療に生かされ、結果として、多くの方々から支持される美容医療へと成長していくと考えています。

第105回の学会において、日々の研鑽の成果を発表いただき、また見聞を広げる好機としていただければ幸いです。多数のご参加をお待ち申し上げます。